14歳の男子。3歳の頃よりアトピー性皮膚炎の診断で外用治療を受けていた。1996年1月に日光曝露後, 両頬部, 両手背にそう痒を伴う紅斑と丘疹を生じた。2月には四肢近位筋の脱力を自覚し, 歩行時, 転倒しやすくなった。1996年5月22日に福岡大学病院皮膚科を受診。特異的な皮膚症状(ヘリオトロープ疹とGottron’s sign)とGOT, LDH, CPKの上昇より皮膚筋炎の診断で5月30日入院した。アルドラーゼ7.8IU/1/37℃↑, ミオグロビン270ng/ml↑, 尿中クレアチン820mg/日↑, 抗核抗体80倍, 抗Jo-1抗体陰性で, 四肢近位筋の筋電図はいずれも典型的な筋原性パターンであった。病理組織学的には, 皮疹部では基底層の液状変性と真皮上層の血管周囲性の小円形細胞浸潤, 筋生検では筋線維の変性と軽度のリンパ球浸潤が認められた。入院後プレドニゾロン60mg/日内服を開始し, 皮膚症状は著明に軽快, 血清中筋原性酵素値も正常化し, 筋脱力症状も徐々に軽快した。現在プレドニゾロンを漸減しながら経過観察中である。