6歳の女児。急性上気道炎の診断で治療中, 四肢に圧痛を伴う紅斑, 皮下結節が出現し, 皮下結節の皮膚生検で真皮深層の小動脈に壊死性血管炎が認められ, 結節性多発動脈炎(PN)と診断した。副腎皮質ステロイドによるパルス療法を1クール施行後ステロイドを漸減して中止したところ, 投薬中止約3週間後に症状が再燃した。再度パルス療法を3クール施行後ステロイドを漸減中止し, 経過観察していたところ再燃した。その後アスピリンで経過観察中であるが症状の再燃はなかった。自験例では初診時および再発時に溶連菌抗体価の上昇がみられ, PNの発症に溶連菌感染が関与していることが推測された。