西日本皮膚科
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症例
広範囲皮膚粘膜のカンジダ症からみつかったATL
井上 明代大竹 直樹瀬戸山 充神崎 保
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1997 年 59 巻 4 号 p. 595-597

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抄録

生来健康であった59歳の女性が適切な治療にもかかわらず11ヵ月にわたり両手指爪, 外陰部, 鼠径部, 口腔内に難治性カンジダ症を発症した。経過中に躯幹, 四肢に2週間で自然軽快する浸潤性紅斑を認め, 病理組織学的にPautrier’s microabscessが認められた。また血清抗human T-cell lymphotropic virus type I(HTLV-I)抗体陽性, DNA診断(southern blot analysis)で血液中, 組織中にHTLV-Iのmonoclonalな取り込みが認められ, ATL(adult T cell leukemia/lymphoma)と診断した。ATLは発症に細胞性免疫の低下が強く関与しているといわれている。今回我々は難治性汎発性カンジダ症および出没する皮疹からATLを疑い臨床的, 免疫学的に細胞性免疫の低下が認められ病理組織学的, 血液学的にATLと確認された症例を経験したので報告した。

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© 1997 日本皮膚科学会西部支部
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