西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
20年後に生じた乳癌のDelayed Cutaneous Metastases
—ホルモン受容体測定と細胞増殖能の検討を加えて—
岡田 知善原 弘之涌井 史典下島 博之本庄 三知夫落合 豊子森嶋 隆文
著者情報
ジャーナル 認証あり

1998 年 60 巻 5 号 p. 643-647

詳細
抄録

乳癌切除20年後に頭部に径35mmの紅色腫瘤, 手術創痕近くに径17mmの紅色腫瘤が生じた乳癌の皮膚転移を示す79歳の女性例を報告した。病理組織学的に頭部の結節は未分化型腺癌で, 胸部の結節は高分化型腺癌であった。各種細胞増殖能の検討では, いずれの病変も高い細胞増殖能を有していた。転移巣は悪性度が高いと考えたが, 組織中のエストロゲンレセプター(ER)は高値を示したことから, エストロゲン刺激により20年もの長い間, 癌細胞の増大が停止あるいは緩徐であったものと推測した。

著者関連情報
© 1998 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top