西日本皮膚科
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ISSN-L : 0386-9784
症例
高度な炎症反応を伴った遊走性血栓性静脈炎
梅木 努安西 三郎高崎 修旨藤原 作平高安 進横山 繁生牧野 信江
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1999 年 61 巻 1 号 p. 7-10

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抄録
45歳男性。初診の1ヵ月前に臀部, 大腿に疼痛を自覚し, その2週間後, 同部や膝窩部に皮下硬結を触れる紅斑が出現した。皮疹は徐々に拡大し, 表在静脈に沿って網目状を呈し, 強い疼痛に伴い歩行困難をきたすようになった。血沈の高度亢進, CRP高値, 白血球軽度増加, 血小板増加, ASLO上昇および心電図にて多発するVPCが認められた。病理組織像では, 真皮下層から皮下脂肪織にかけての中血管のフィブリン血栓, 炎症細胞浸潤が認められた。プレドニン®40mg/日にて治療を開始し, 血小板凝集抑制剤, 免疫抑制剤を併用した。症状は時に増悪しながら, 徐々に軽快傾向を示した。自験例は, 病理組織像における病変部血管の動脈, 静脈の同定が困難であり, 皮膚型結節性多発動脈炎との鑑別が重要と思われた。
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© 1999 日本皮膚科学会西部支部
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