西日本皮膚科
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症例
ペニシラミン内服中の全身性強皮症患者に併発した蛇行性穿孔性弾性線維症
松下 明子比留間 政太郎小川 秀興渡邊 修一佐伯 敬子
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1999 年 61 巻 4 号 p. 451-454

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抄録

37歳の女性。ペニシラミン内服中の全身性強皮症患者に併発した蛇行性穿孔性弾性線維症(EPS)の1例を報告した。現症は項部に丘疹が蛇行状に配列し, 一部は環状を呈する。病理組織学的に変性した弾性線維が経表皮的に排出されている像を認め本症と診断した。これまでにわが国におけるEPSの報告例は83例あり, その多くは弾性線維性仮性黄色腫およびペニシラミン内服中のWilson病患者が主であり, ペニシラミンを内服した全身性強皮症の患者の症例ははじめてである。

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© 1999 日本皮膚科学会西部支部
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