西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
Angiomyofibroblastoma of the Vulva
森本 謙一古谷 喜義坪井 賢朗西阪 隆
著者情報
ジャーナル 認証あり

1999 年 61 巻 4 号 p. 481-484

詳細
抄録

35歳の女性。約1年前に左大陰唇の軽度の浸潤に気付き, その後徐々に増大した。初診時, 鳩卵大の懸垂性に隆起した境界明瞭, 硬度軟な皮下腫瘤を認めた。腫瘤はMRI T1強調像にて低信号, T2強調像にて高信号を呈した。Gd-DTPAによる造影では, 造影剤静注8∼17分後, 腫瘍内部に淡い造影効果を認めた。病理組織学的に真皮から皮下組織にかけて薄い被膜をもつ粘液に富む腫瘍を認め, 紡錘形, 卵円形, 星芒状の腫瘍細胞が疎に増生していた。免疫組織化学的に腫瘍細胞はvimentin, desminに陽性で, α-smooth muscle actinに陰性を示した。以上よりangiomyofibroblastomaと診断した。切除後22ヵ月の現在, 再発は認められていない。

著者関連情報
© 1999 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top