西日本皮膚科
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症例
皮膚悪性黒色腫術後の肺転移巣に対し切除術を施行した1例
吉井 典子島田 英彦福永 透瀬戸山 充神崎 保奥村 浩松本 英彦愛甲 孝
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1999 年 61 巻 5 号 p. 609-612

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抄録

68歳の男性。右第一指悪性黒色腫の切除術, 化学療法施行後20ヵ月目に呼吸困難が出現し胸部X-Pにて悪性黒色腫の肺転移を認めた。肺転移巣に対し切除術を施行したが, 切除後に胃, 骨, 脳, 肺への多発転移を認め, 原発巣切除後2年8ヵ月, 転移巣切除後9ヵ月に脳転移による意識障害により永眠された。進行期悪性黒色腫の治療はまだ確立されたものはなくその有効率も低いが, 内臓への転移巣に対する外科的切除療法及び化学療法を中心に文献的考察を加え述べる。

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© 1999 日本皮膚科学会西部支部
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