西日本皮膚科
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症例
臀部に生じたNeurothekeoma
—A Hybrid Tumor of Myxoid and Cellular Neurothekeoma—
濱田 学桐生 美麿古江 増隆徳永 三千子堀 嘉昭恒吉 正澄
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1999 年 61 巻 6 号 p. 755-759

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抄録

21歳の男性。左臀部に生じたneurothekeomaの1例を経験した。5年前から左臀部に腫瘤を生じ, 次第に増大し, 4×3cmの不整形の硬い腫瘤となった。病理組織学的には真皮から皮下組織にかけて境界明瞭な多結節状の病変が認められ, 豊富な粘液腫様基質の中に紡錘形から星芒状の腫瘍細胞の疎な分布がみられる部分と, 紡錘形細胞の密な増殖のみられる部分との2種類から成っていた。免疫組織学的には, 粘液腫様の部分及び細胞密度の高い部分のいずれにおいても構成する腫瘍細胞はS-100蛋白陽性, NSE陽性を示した。Neurothekeomaが頭頚部や上肢以外に認められることは少なく, 躯幹に生じた例は海外を含めても数例にすぎない。

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© 1999 日本皮膚科学会西部支部
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