西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
Laugier-Hunziker-Baran症候群
北島 康之伊藤 美保槙坪 康子
著者情報
ジャーナル 認証あり

2000 年 62 巻 2 号 p. 189-191

詳細
抄録

59歳の女性。初診の約20年前に下口唇に不整形で境界明瞭な色素斑に気付き,半年前から口腔内にも色素斑が多発してきた。来院時には口唇,口腔内の他,指尖にも米粒大までの黒褐色斑が認められた。口唇粘膜の病理組織学所見では,基底細胞層のメラニン色素の増加を認めたが,メラノサイトの増加は認められなかった。Peutz-Jeghers症候群, Addison病を疑ったが,消化管ポリポージスを認めず,遺伝性も欠くこと,副腎皮質機能低下を認めないことより両疾患を否定し,Laugier-Hunziker-Baran症候群と診断した。

著者関連情報
© 2000 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top