西日本皮膚科
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症例
肺吸虫·顎口虫重複感染の1例
清井 起鵬前川 嘉洋國武 裕子田中 敬子
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2000 年 62 巻 2 号 p. 214-217

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抄録

28歳の中国人の女性。生食を好み,中国·日本において蛇·蛙·スッポン·蟹·魚等をよく生で食していた。1998年1月頃より右下腹部に痛みを伴う皮下腫瘤が出現,同年4月7日当院外科にて黒色虫体を摘出した。その後クエン酸ジエチルカルバマジン(商品名スパトニン®)を投与するも軽快せず,4月10日当科紹介となった。臨床症状·臨床経過·血清反応より顎口虫症と診断され,肺吸虫症も合併していることが判明し,6月17日よりプラジカンテル(商品名ビルトリシド®)の投与により症状は軽快した。

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© 2000 日本皮膚科学会西部支部
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