62 巻 (2000) 5 号 p. 662-667
沖縄本島の南部に位置する宜野湾市の一皮膚科診療所における1993年1月から1995年12月に至る3年間の白癬患者統計,白癬菌培養成績について述べた。3年間における白癬患者の新患総数は1734名で外来新患者総数18671名に対する平均割合は9.3%であった。病型別分類では足白癬1206例(61.2%),体部白癬283例(14.4%),爪白癬267例(13.5%),陰股部白癬126例(6.4%),手白癬37例(1.9%),頭部白癬25例(1.3%),顔面白癬25例(1.3%)の順であった。全分離白癬菌株数は806株,その内訳はTrichophyton rubrum 420株(52.1%), Trichophyton mentagrophytes 278株(34.4%), Microsporum canis 74株(9.2%), Epidermophyton floccosum 17株(2.1%), Microsporum gypseum 13株(1.6%),その他Trichophyton violaceumが3株, Microsporum ferrugineum疑いが1株であった。Trichophyton rubrumとTrichophyton mentagrophytesの比は全白癬で1.5,足白癬では0.8であった。調査を行った3年間の各月の平均気温,平均湿度と白癬患者の月別頻度とを比較してみると湿度の高い4月から7月の間に増加傾向を示した。