西日本皮膚科
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治療
ハイドロキノンを用いたアトピー性皮膚炎患者の頚部色素沈着に対する治療
林 伸和福中 秀典湧川 基史中村 晃一郎玉置 邦彦
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2000 年 62 巻 5 号 p. 668-671

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抄録

アトピー性皮膚炎患者の頚部の色素沈着は,露出部であるが故に患者の苦痛も多いにも関わらず,これまで良い治療法がなかった。我々は,当科を受診した成人のアトピー性皮膚炎患者において,頚部のさざ波様色素沈着のある患者を選び,患者の同意の下,10%ハイドロキノン含有0.3%吉草酸酢酸プレドニゾロン軟膏を外用し,その有効性と副作用を調べた。結果は14例中10例(71%)の症例で有効であった。有効性は,患者の年齢や軟膏使用量,色素沈着の重症度などに関係なかったが,有効例では,アトピー性皮膚炎の罹患歴が短かった。有効な症例はアトピー性皮膚炎の罹患歴が20年未満の患者が主で,20年以上の罹患歴の長い患者では無効例が多かった。外用により特に副作用と考えられるものは認めなかった。10%ハイドロキノン含有0.3%吉草酸酢酸プレドニゾロン軟膏は,アトピー性皮膚炎患者の頚部の色素沈着に対する有効な一つの治療法であると考えられた。

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© 2000 日本皮膚科学会西部支部
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