2001 年 63 巻 5 号 p. 514-516
61歳,女性。2年前から喘息で加療中。1999年11月,肺炎を合併して入院治療をうけた。翌年7月には四肢末端にしびれ感·疼痛が出現し歩行困難となった。四肢には紫斑,腹部には血疱が出現し,同時に好酸球数の上昇がみられた。病理組織所見で血管炎と肉芽腫が認められたので,臨床所見と合わせChurg-Strauss症候群と診断した。プレドニゾロン30mg/日の内服で3週間後には皮疹は消退し,好酸球数は減少した。本症例は腹部に血疱が多発し,皮疹の発症部位が比較的まれと考えられた。