日本医科大学皮膚科学教室
2002 年 64 巻 1 号 p. 48-50
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55歳女性の前頚部に生じた皮膚腺病の1例を報告した。6ヵ月前から前頚部に結節が生じ,前医で炎症性粉瘤の診断で摘出術を受けた後に,術創上に結節が再発した。組織所見は真皮から皮下脂肪織にわたる類上皮細胞性肉芽腫であった。小川培地による皮膚組織片の培養で黄白色のコロニーを認め,ヒト型結核菌と同定した。INHとRFPの内服で病巣は瘢痕治癒した。皮膚腺病は側頚部に好発するが,前頚部の発生例は比較的稀と思われた。また同症は炎症性粉瘤と誤診することが多く,その臨床的な注意点について述べた。
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