西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
症例
多発したマンソン孤虫症の1例
森 徹三砂 範幸成澤 寛茂木 幹義長谷川 英男宮田 彬
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2002 年 64 巻 1 号 p. 55-57

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抄録

69歳,男性。初診の約1年前より左側膝窩部に自覚症状のない皮下腫瘤が出現しているのに気付いた。1年後,左下腹部に同様の腫瘤が出現したが,これは膝窩部から移動したものと患者は訴えた。山水の飲水歴はあったが,明らかな生食の既往はなかった。初診時,左下腹部に2ヵ所,左鼠径部に1ヵ所,弾性軟の腫瘤を触知した。3ヵ所の腫瘤をすべて摘出したところ,各々から虫体が検出された。虫体の肉眼所見および組織所見よりマンソン裂頭条虫の幼虫であるプレロセルコイドと同定し,マンソン孤虫症と診断した。通常,多くのマンソン孤虫症は単発例であるが,自験例はその後,右下肢にも虫体を認めており,計4匹の多発例であった。

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© 2002 日本皮膚科学会西部支部
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