西日本皮膚科
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症例
Lipofibromatous Hamartoma of the Median Nerveの1例
寺内 雅美
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2002 年 64 巻 2 号 p. 187-189

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抄録

Lipofibromatous hamartoma of nerve(神経内線維脂肪性過誤腫: 以下LFHと略す)は末梢神経の線維脂肪性腫大を特徴とした稀な疾患で特に正中神経に好発し,臨床的に四肢末梢皮下のびまん性腫脹を特徴としている。今回16歳男性の正中神経より指神経に発生し,手掌より示指にかけて腫脹を主訴とした本症の典型例を経験したので報告した。LFHは四肢末梢の神経の間質成分である線維組織と脂肪組織が非腫瘍性に増殖した過誤腫といわれ,1953年Masonにより初めて報告されて以来国内外で約100例の報告がある。診断はCTやMRI等の画像診断が有効であるといわれているが,実際は生検によることが多い。治療法は1. 顕微鏡下脂肪腫摘出,2. 神経·腫瘍摘出と神経吻合あるいは神経移植,3. 神経·腫瘍摘出,4.手根管症候群の場合は手根管開放と神経被膜切開による除圧などがある。今回は神経·腫瘍の部分切除を行ったが,術後に懸念されていた神経脱落症状は認められなかった。

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© 2002 日本皮膚科学会西部支部
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