64 巻 (2002) 5 号 p. 548-551
68歳,女性。初診の23年前から難治性下腿潰瘍があり半年前より悪化がみられた。悪化と同時期に尋常性乾癬の発症があり,1年前よりシェーグレン症候群の合併がみられた。下腿潰瘍が慢性に経過し,抗カルジオリピンβ2GP1抗体が陽性であったことから,抗リン脂質抗体症候群が合併していることが疑われた。また,潰瘍部の皮膚病理組織でsegmental hyalinizing vasculitisの像がみられたため,難治性下腿潰瘍の病因として,深部静脈血栓症と細動脈レベルの内膜障害を考えた。さらに,シェーグレン症候群による高ガンマグロブリン血症があり血液粘稠度の増加が悪化因子と考えた。