西日本皮膚科
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研究
ステロイド外用剤は等量の保湿剤との混合によりその効果は減弱しない
—カラゲニン浮腫モデルによる検討—
安田 浩小林 美和山元 修木下 涼子中川 英華戸倉 新樹
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2003 年 65 巻 5 号 p. 469-471

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抄録

皮膚科領域では外用ステロイドをしばしば保湿剤等と混合して用いているが,その是非については意見が分かれるところである。今回ラット足蹠でのカラゲニンによる急性浮腫モデルにおいて,種々のステロイド外用剤を保湿剤と等量混合した場合と単剤使用した場合とでその抑制効果を比較検討をした。その結果,ほとんどの組み合わせで混合剤はステロイド単独時と同等の浮腫抑制効果を示した。ステロイド混合使用は利点もあるが,欠点も多く指摘されている。今回の検討からは,混合により抑制効果を柔らげるという意味合いは薄いと考えられた。

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© 2003 日本皮膚科学会西部支部
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