西日本皮膚科
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症例
アロプリノールによるDrug-induced Hypersensitivity Syndrome (DIHS) の1例
小泉 裕子角田 孝彦伊藤 修藤山 幹子
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ジャーナル 認証あり

2004 年 66 巻 1 号 p. 37-39

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抄録

アロプリノールによるdrug-induced hyper-sensitivity syndromeの1例を報告した。症例は51歳の男性。腎不全のため処方されたアロプリノール (ザイロリック®) を内服4週間後, 略全身に紅斑, 39℃台の発熱, 肝機能障害が認められた。アロプリノールによるDIHSを疑い, 内服中止およびステロイドの内服を開始した。また同時に腎機能悪化のため, 血液透析も導入した。11病日には落屑を残して皮疹は消退し再燃はなかった。アロプリノールのDLSTは陰性。発症約3週間後にHHV-6 IgG抗体価の上昇が認められた。DIHSは臨床経過が遷延することが多いが, 本症例は血液透析を導入したため, 比較的短期間に臨床症状が軽快したと考えた。

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© 2004 日本皮膚科学会西部支部
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