西日本皮膚科
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症例
虹彩様皮疹を呈した妊娠性疱疹の1例
三角 修子牧野 公治前川 嘉洋
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2004 年 66 巻 5 号 p. 444-446

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抄録

症例は28歳の女性, 妊娠27週, 初産婦。妊娠25週頃より, 前腕から手背, 胸腹部, 背部, 下肢などに激しいそう痒を伴う浮腫性の紅色丘疹が出現し, 次第に虹彩様を呈するようになった。臨床的には手掌に硬く触れる水疱様病変を認めた以外は明らかな水疱は認められなかったため当初はpruritic urticarial papules and plaques of pregnancyを疑った。病理組織学的に表皮下水疱はみられなかったが, 表皮の海綿状態, 表皮内水疱, 好酸球の浸潤が認められた。蛍光抗体直接法で表皮, 真皮接合部にC3の綿状沈着を認め, 妊娠性疱疹と診断した。プレドニゾロン30mg内服を開始し, 皮疹は徐々に軽快した。後日施行した蛍光抗体間接法で抗表皮基底膜部抗体IgG陽性, 補体法でHG因子陽性であった。また, 免疫ブロット法で180kDaのBP抗原のNC16aドメインと反応した。患者は, 妊娠35週5日で, 女児を出産した。女児に異常は認められなかったが, 2422gの低出生体重児であった。臍帯血, 胎盤の蛍光抗体法, 免疫ブロット法では明確な抗原抗体反応は得られなかった。

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© 2004 日本皮膚科学会西部支部
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