西日本皮膚科
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症例
早期皮膚生検の必要性を痛感させられた皮膚平滑筋肉腫の1例
長田 智子野中 薫雄宮里 肇
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2004 年 66 巻 5 号 p. 474-478

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抄録

44歳の男性。約3カ月前より右背部の茶褐色腫瘤に気づき当科を受診した。初診時は悪性を疑わせる所見は認められなかったため, 皮膚生検は行わず経過観察することとした。その後患者が通院を自己中断し, 初診2年後に再診した際には56×42×30mmの紅色腫瘤へと変化していた。臨床所見より隆起性皮膚線維肉腫を疑い, 腫瘍の辺縁より5cm離して切除及び人工真皮貼布術後, 分層植皮術を行った。病理組織学的には真皮上層から皮下組織にかけて胞体が好酸性で核に異型のある紡錘形の腫瘍細胞が増殖し, 錯綜構造を形成してみられた。免疫組織化学にてデスミン染色陽性, SMA染色陽性であり, 渡銀染色にて箱入り像が認められた。以上の結果より皮膚平滑筋肉腫と診断した。術後約4年の現在, 再発や転移等は認めていない。本邦における本腫瘍の報告例について集計を試み, 統計的考察を加えた。

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© 2004 日本皮膚科学会西部支部
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