西日本皮膚科
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治療
ハイドロキノンの安全性試験について
村上 義之高梨 真教大原 こずえ柳本 行雄
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2006 年 68 巻 2 号 p. 185-194

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抄録
従来より美白剤としてハイドロキノンは汎用されてきたが,日本では2001年の規制緩和以降は化粧品成分としても配合されるようになり,その使用はさらに拡大している。しかし,その効果についての報告数に比べ,薬剤の安全性に関する基礎的報告は少ない。今回我々は,「化粧品の安全性評価に関する指針2001」に準拠して,単回経口投与毒性試験,皮膚一次刺激性試験,連続皮膚刺激性試験,皮膚感作性試験,光毒性試験,光皮膚感作性試験,眼刺激性試験,復帰突然変異試験,ヒトパッチテストからなる9項目の安全性試験を行ったので報告する。その結果,ハイドロキノンは皮膚感作性ポテンシャルを有しており,強くはないが皮膚一次刺激性を持った成分と考えられた。
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© 2006 日本皮膚科学会西部支部
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