西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
フッ化水素酸による化学熱傷の1例
河原 亜紀子尾野 大洋河原 和俊伊藤 正俊吉田 正己
著者情報
ジャーナル 認証あり

2006 年 68 巻 6 号 p. 633-635

詳細
抄録

33歳,男性。ガラスの艶消し作業中,右手拇指球が65%フッ化水素酸に触れた。帰宅後に右手を30分間水洗したが疼痛が続いた。来院後直ちにグルコン酸カルシウム5mlを病変部周辺に局所注射した。受診時の心電図にてQT延長が認められ心室細動の誘発を危惧したため,ICUに緊急入院して2%塩化カルシウムの静注と全身管理を行った。その後は他の循環器症状や呼吸器症状等は出現せず,6日後に右手の局所症状も消退した。化学熱傷では使用している化学薬品の種類を知り,それに対する迅速な治療が予後に重要であることを痛感した。

著者関連情報
© 2006 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top