西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
手足の浮腫より始まり播種性血管内凝固症候群を来したHypereosinophilic Syndromeの1例
青地 聖子安藝 良一清水 理会原田 晴美衛藤 光岡田 定
著者情報
ジャーナル 認証あり

2007 年 69 巻 4 号 p. 365-369

詳細
抄録

53歳,男性。初診の約3週間前より両手指から手背にかけて,疼痛・しびれを伴う浮腫が出現し,左第1指から第3指にかけては紫紅色調の紅斑も伴っていた。これらの症状は消炎鎮痛薬内服,ステロイド外用では改善しなかった。当科初診時,末梢血好酸球増多(1748/μl)があり,皮膚所見と合わせ,episodic angioedema with eosinophiliaを疑った。ところが加療中も,足背浮腫や,右示指に冷感を伴ったチアノーゼ,網状皮斑が出現し,さらには血痰も伴うようになった。再検したところ,好酸球増多は進行し(7951/μl),血管内播種性凝固症候群(DIC)を伴っていることが判明した。好酸球増多について骨髄検査を含めて精査を行ったが明らかな異常はなく,最終的にhypereosinophilic syndrome(HES)と診断した。治療はHESに対してpredonisolone 60mg,DICに対してgabexate mesilateで治療を開始し,軽快した。初診時でのHES の診断は困難であるが,本症例のように非典型的な手の浮腫を認めた場合にはHESも含めた鑑別を挙げる必要があると考えられた。

著者関連情報
© 2007 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top