西日本皮膚科
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治療
趾爪白癬に対する経口抗真菌薬の有効性および安全性についての臨床的検討
—イトラコナゾールパルス療法・連続療法とテルビナフィン連続療法の3群間比較—
竹村 司原 弘之
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2007 年 69 巻 4 号 p. 428-433

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抄録

近年,本邦での爪白癬の治療はイトラコナゾール,テルビナフィン両剤の経口療法が主流になっている。しかしながら,どちらの薬剤の有効性が優れているかについては興味のあるところであるが,本邦と欧米とでは両剤の用法・用量が異なるため,欧米での比較試験結果をそのまま鵜呑みにすることはできない。そこで今回14施設における趾爪白癬患者を対象に,イトラコナゾール400mgパルス療法,イトラコナゾール100mg・6ヵ月間連続療法,テルビナフィン125mg・6ヵ月間連続療法の3群で,その有効性と安全性を比較検討した。その結果,投与開始から6ヵ月後に判定した総合臨床効果は3群間に有意差を認めなかったものの,爪甲の混濁が消失して白癬菌も陰性になった治癒率は,イトラコナゾールパルス療法が最も高率であった。また,試験期間中の副作用発現率も3群間で有意差が認められなかったが,テルビナフィン連続療法群が最も高率であった。一方,飲み終わりともいえる「治療の完了率」はイトラコナゾールパルス療法群が他の2群に比較して有意に高値を示した。今回の試験結果から,治療完了例ではイトラコナゾールとテルビナフィンとの有効性と安全性はほぼ同等であったが,イトラコナゾールパルス療法は治療期間が短く,しかも治療完了率が高いと考えた。

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© 2007 日本皮膚科学会西部支部
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