西日本皮膚科
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症例
耳朶に生じた増殖性膿皮症の1例
高橋 綾中島 英貴中島 喜美子池田 光徳小玉 肇濱田 理恵
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2008 年 70 巻 2 号 p. 171-174

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抄録

症例は71歳,男性。当科初診の7ヵ月前に右耳朶後面に増殖性局面が出現し,3ヵ月後に自壊した。摘出したところ,2週間後に創は潰瘍化した。外科的処置を繰り返すたびに潰瘍が拡大し,耳朶が下垂した状態になった。増殖性局面の病理組織所見はpseudoepitheliomatous hyperplasiaの像を示し,真皮に好中球,単核球および形質細胞が浸潤していた。増殖性膿皮症と診断し,プレドニゾロン40mg/日を内服投与したところ,潰瘍は上皮化したが,漸減後中止した3日後に発熱とともに潰瘍が再出現した。シクロスポリン3mg/kg/日の内服投与により再び潰瘍の上皮化はすすみ,現在漸減中である。

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© 2008 日本皮膚科学会西部支部
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