西日本皮膚科
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症例
ナローバンドUVB療法が奏効した汎発性膿疱性乾癬の1例
三谷 有史新谷 洋一磯村 巌森田 明理
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2009 年 71 巻 1 号 p. 26-29

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抄録

72歳の女性。初診2ヶ月前より手掌より紅斑出現。全身に拡大し,全身症状を伴ってきたため受診。臨床・病理組織像などから汎発性膿疱性乾癬と診断した。エトレチナート,シクロスポリン,PUVA療法を行い症状は改善し,その皮疹はおよそ5年間ビタミンD3の外用のみで落ち着いていた。しかし初診の6年後になって,急速に皮疹再燃し入院となった。肝機能障害のためエトレチナートとシクロスポリンの治療は継続できずPUVA療法を選択した。しかしPUVA療法では一時的な軽快はするものの,十分な治療効果が得られずナローバンドUVB療法に変更した。17回照射し全身の皮疹は消失した。本症例においてナローバンドUVB療法は汎発性膿疱性乾癬に有効であった。

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© 2009 日本皮膚科学会西部支部
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