西日本皮膚科
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症例
胸部と頭部に非定型的な病変を認めた若年者の尋常性狼瘡
野網 淑子堀米 玲子松本 和彦高田 実
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2009 年 71 巻 3 号 p. 281-284

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抄録

14歳の女児。父方の曽祖父と大叔母,母方の祖父に肺結核があるが,同居歴はない。胸部の紅色結節と丘疹を主訴に受診した。皮膚生検組織でリンパ球,好中球,好酸球を混じた非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた。皮膚結核,非結核性抗酸菌症,サルコイドーシスなどが疑われたが確定診断に至らず,経過をみていたところ,胸部の皮疹は拡大し,頭部に脱毛を伴う紅斑と頚部リンパ節腫張が出現してきた。リンパ節にも非乾酪性類上皮細胞肉芽腫がみられた。3回目の皮膚生検組織から結核菌が培養され,初診の3年後に尋常性狼瘡の診断が確定した。肺をはじめとする内臓の結核は認められなかった。イソニアジドとリファンピシンの2剤併用治療8ヵ月で略治した。本症例は基礎疾患のない若年者で感染経路が不明であったこと,臨床像が非定型的であったことが特徴であった。

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© 2009 日本皮膚科学会西部支部
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