西日本皮膚科
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症例
眼球メラノーシスを伴う後天性真皮メラノサイトーシスの1例
荻田 あづさ小坂 祥子新見 やよい川名 誠司
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ジャーナル 認証あり

2009 年 71 巻 4 号 p. 408-411

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抄録

12歳,女児。生下時より両眼球結膜に青褐色斑,5歳頃より両頬部,四肢に点状の淡褐色斑が出現し徐々に増加した。受診時,両頬部に径数mmの褐色斑が左右対称性に散在し,両眼球結膜には青褐色斑を認めた。また両手背,両足背に径約2mmの褐色斑が散在していた。両側性太田母斑,後天性真皮メラノサイトーシス(以下ADM),遺伝性対側性色素異常症,網状肢端色素沈着症を疑い,皮膚生検を施行した。病理組織学的には,真皮浅層にメラノサイト様樹枝状細胞の増生を認め,真皮メラノサイトーシスの像を呈した。臨床症状および病理組織学的所見より,本症例を眼球メラノーシスを伴う後天性真皮メラノサイトーシスと診断した。太田母斑とADMは,顔面の色素異常症として比較的よくみられる疾患であるが,本症例は鑑別に苦慮した症例であったため,鑑別点などについて考察を加え報告した。

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© 2009 日本皮膚科学会西部支部
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