西日本皮膚科
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症例
Spindle Cell Lipomaの1例
久保山 智世中村 暁子原田 佳代占部 和敬桃崎 征也桐生 美麿
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2010 年 72 巻 3 号 p. 216-219

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抄録

67歳,男性。1年半前に項部の皮下結節に気付いた。初診時,項部に3.5×4.5cmの弾性軟の皮下結節を認め,局所麻酔下に摘出した。病理組織像では成熟脂肪細胞が増生する部分と,膠原線維の増生と豊富な粘液間質を伴い紡錘形細胞が増殖する部分と,その両者が混在する部分が認められた。また間質内には肥満細胞や血管も多数認めた。紡錘形細胞はCD34陽性,αSMA・S-100陰性であり,spindle cell lipomaと診断した。Alcian-blue染色にて,腫瘍全体にムチンの沈着を認め,myxoid variantと考えた。

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© 2010 日本皮膚科学会西部支部
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