西日本皮膚科
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症例
特異な嚢腫構造を呈した脂腺腫瘍の1例
増地 裕江川 尚男小林 計太
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2011 年 73 巻 1 号 p. 35-39

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抄録

45歳,女性。後頭部に3.5×3.5×1.5cmの弾性軟な半球状腫瘤。病理組織では真皮から皮下脂肪織にかけて単一の嚢腫構造を呈しており,内腔には主に成熟脂腺細胞が乳頭状に分葉増殖する部位と,基底細胞様細胞が細胞異型や核分裂像を伴って増殖する部位とが混在していた。良性から悪性の境界型脂腺腫瘍だが従来の分類では鑑別困難であり,2002年に安齋らが提案した低悪性度脂腺癌や,Muir-Torre症候群に合併するcystic sebaceous tumor の組織学的特徴に当てはまる点が多いと考えた。切除後3年間の経過で局所再発を認めず,内臓悪性腫瘍の合併はない。

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© 2011 日本皮膚科学会西部支部
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