西日本皮膚科
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治療
ベポタスチンベシル酸塩口腔内崩壊錠の服薬コンプライアンスに与える‘医師による味に関する事前説明’の影響
澤田 美月洲崎 玲子石崎 純子田中 勝
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2011 年 73 巻 4 号 p. 402-407

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抄録

ベポタスチンベシル酸塩は,そう痒性皮膚疾患に対し強い症状抑制効果と安全性が認められた第二世代の抗ヒスタミン薬である。今回,そう痒性皮膚疾患の患者32例に対しベポタスチン口腔内崩壊錠を4週間投与し,痒みのVASと患者アンケートを用いて,臨床的有用性ならびに錠剤の味や飲みやすさ,今後の服用希望等について調査した。また味に関する事前説明の及ぼす影響を調査するため,「説明あり群」「説明なし群」の2群に振り分けた。日中・夜間の痒みVASはともに平均スコアが2週後までに有意に改善し,その効果は4週後まで維持された。メントール味に関するアンケートでは,味に関する事前説明なし群では「良い」以上の評価が38.1%だったのに対し,説明あり群では54.5%と高かった。また今後の服用に関しても,説明なし群で希望した患者は42.9%であったが,説明あり群では63.6%であった。以上の結果から,ベポタスチン口腔内崩壊錠はそう痒性皮膚疾患に対し高い有用性を示し,さらに医師が処方前にメントール味や刺激感について十分に説明することによって,患者の抵抗感が和らぎ,服薬コンプライアンスの低下を防ぐことができる可能性が示唆された。

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© 2011 日本皮膚科学会西部支部
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