西日本皮膚科
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症例
Mycobacterium abscessus によるペースメーカー感染の1例
堀本 浩平米田 大介加賀谷 真起子高橋 博之佐藤 俊也
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2012 年 74 巻 2 号 p. 161-164

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抄録

79歳,男性。完全右脚ブロックに対し,1989年に左胸部にペースメーカーを埋設。2010年5月にリード線埋設部に沿って発赤腫脹と排膿が出現した。抗生剤投与に反応せず,創部培養も陰性であったため,ジェネレーターとリード線を除去し,右胸部に新たなペースメーカーを埋設した。しかし発赤排膿が持続し,さらに新設部にも膿瘍を形成した。膿瘍部から吸引した膿汁の培養にてMycobacterium abscessus が検出されたため,開胸下にペースメーカーを全抜去した。海外・本邦を含めて抗酸菌によるペースメーカー感染の報告は極めて稀であるが,抗生剤に反応せず感染が長期間持続する場合は念頭に置く必要がある。

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© 2012 日本皮膚科学会西部支部
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