西日本皮膚科
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症例
Henoch-Schönlein 紫斑病を合併した壊疽性膿皮症の1例
伊藤 亜矢子和久本 圭子吉田 雄一山元 修
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2012 年 74 巻 5 号 p. 493-496

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抄録

29歳,男性。発熱と下顎の局面,下肢の紫斑を主訴に当科を受診した。初診時,38.7°Cの発熱と左下顎に7×6 cm の潰瘍を伴う紫紅色局面があり,下肢には浸潤を触れる紫斑が多数散在していた。また,関節痛と腹痛も認めた。病理組織学的には,下顎の局面辺縁では真皮から皮下にかけて赤血球の血管外漏出とリンパ球,形質細胞,好中球の血管周囲性ならびに間質内への浸潤があり,核塵も認めた。下肢の紫斑では真皮浅層の核破砕性血管炎を認め,蛍光抗体直接法で真皮乳頭層の血管周囲に IgA の沈着を認めた。顔面壊疽性膿皮症と Henoch-Schönlein 紫斑病の合併と考えステロイド内服治療(プレドニゾロン 40mg/day)を行ったが,紫斑が拡大し腹部症状も悪化したためステロイドパルス療法 (メチルプレドニゾロン 1g/day 3 日間) を行ったところ,皮疹はすみやかに消退し腹部症状は改善した。壊疽性膿皮症では稀ではあるが,Henoch-Schönlein 紫斑病を合併する場合があり注意が必要である。

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© 2012 日本皮膚科学会西部支部
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