西日本皮膚科
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症例
巨大乳腺葉状腫瘍の 1 例
中村 友果一宮 誠根本 圭中村 好貴山口 道也山田 健介山本 滋岡 正朗武藤 正彦
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2013 年 75 巻 6 号 p. 514-517

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抄録

44 歳,女性。約 10 年前より右乳房に腫瘤を自覚。その後徐々に増大し,表面に潰瘍形成を認めた。当科初診時には,最大径 24 cm ほどの巨大腫瘤となっており,表面に腫瘍が露出し多量の滲出液を伴っていた。造影 CT 上は腫瘍内に不規則な造影効果を認めたが,明らかな転移所見は認めなかった。生検にて葉状腫瘍が疑われ,右乳房腫瘍切除術および遊離分層植皮術を施行した。切除された腫瘤の重量は 3 kg であった。病理組織学的に,葉状腫瘍と診断した。乳腺葉状腫瘍は比較的稀な疾患であり,ときに急速な発育と巨大腫瘤化を認める。主に外科領域からの報告が多いが,皮膚の発赤・壊死・潰瘍形成などの症状を来した場合は初診時に皮膚科を受診することもある。本腫瘍の良性・悪性に関する生物学的性状については意見が分かれるところであり,腫瘍切除術後も再発に注意し慎重な経過観察が必要であると考える。

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© 2013 日本皮膚科学会西部支部
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