西日本皮膚科
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治療
尋常性乾癬外用療法における薬剤使用量からみた外用アドヒアランスの実際
―― 0.05%ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏単独と 50 μg/gカルシポトリオール軟膏併用療法の比較検討――
中原 剛士竹内 聡国場 尚志里村 暁子三苫 千景師井 洋一古江 増隆
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2013 年 75 巻 6 号 p. 534-539

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抄録

尋常性乾癬外用療法におけるステロイド外用薬の減量を目的として尋常性乾癬患者 16 例を対象に,ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏(アンテベート® 軟膏) 単独外用群 (単独群) と,ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏とカルシポトリオール軟膏 (ドボネックス® 軟膏) の手掌での等量混合による併用外用群 (併用群) の 2 群間での比較試験を実施し,皮膚所見,そう痒の臨床症状と共に,患者 QOL と薬剤使用量から,外用アドヒアランスを評価した。両群において皮膚所見,そう痒の臨床症状は,2 週後より有意に改善し,4 週後においても改善は継続したが,両群間に有意な差は認められなかった。患者 QOL は,併用群で試験前後において有意な改善が認められた。外用アドヒアランスの評価では,各薬剤処方量と試験開始時の罹患面積スコアとの間には有意な相関性が認められ,薬剤処方量から算出したベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏の薬剤使用率は,単独群で約 51 %,併用群で約 42%であった。PASI スコアの変化量あたりのベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏の使用量は,単独群で約 8 g,併用群で約 4 g と併用群では単独群に比べて低値を示した。以上より,両外用療法の外用アドヒアランスは約 50%と低いものの,同等の臨床効果を示し,併用療法では単独療法と比べてステロイド外用薬の減量の可能性が示唆された。

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© 2013 日本皮膚科学会西部支部
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