2015 年 77 巻 6 号 p. 556-560
82 歳,男性。塵肺の既往がある。初診の 1 年前より,顔面の瘙痒を伴う浸潤性紅斑・膿疱が出現し,その後体幹に拡大した。生検で毛包脂腺周囲に好酸球浸潤を認め,好酸球性膿疱性毛包炎と診断した。インドメタシン 50mg/日が奏効したが,25 mg/日に減量したところ再燃した。ミノサイクリン 200 mg/日内服は無効であった。自験例は 2013 年までの報告のうちで最高齢発症であり,皮疹が広範囲にみられ,経過中著明な高 IgE 血症と末梢血好酸球増多を認めた。多剤内服中に突然皮疹が生じたことより,薬剤との関連性について考察した。