西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
手指に生じたリウマトイド結節の 2 例
伊地知 亜矢子三苫 千景安河内 由美内 博史古江 増隆
著者情報
ジャーナル 認証あり

2016 年 78 巻 4 号 p. 362-366

詳細
抄録

症例 1 は 76 歳の女性。2003 年に関節リウマチ(RA)と診断され,タクロリムス,プレドニゾロン,サラゾスルファピリジンで治療されていた。2013 年に両拇指の腹側に皮下結節が出現し,徐々に増大してきた。症例2は66歳の女性。2005 年に RA と診断され,メトトレキセート(MTX)投与が開始された。 RA の病勢が強く,2013 年にエタネルセプトの併用が開始され,その 2 カ月後に左第 4 指背側に結節が出現した。2 症例とも,組織学的に真皮に膠原線維のフィブリノイド変性を伴う柵状肉芽腫がみられた。いずれの症例も薬剤は中止されず,結節の消失には至らず,活動期 RA にみられたリウマトイド結節と診断した。しかし,症例 2 は MTX に加え,エタネルセプトが開始されて 2 カ月後に手指の結節が生じており,薬剤誘発性の可能性も考えられた。RA 患者にみられる結節は,リウマトイド結節,MTX 投与中にみられる MTX-induced accelerated nodulosis の他,近年,TNF-α 阻害剤などの生物学的製剤投与中に出現した報告例もある。MTX や生物学的製剤と結節形成の関連性について,文献的考察を加え報告する。

著者関連情報
© 2016 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top