西日本皮膚科
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症例
C 型肝炎治療薬ダクラタスビルおよびアスナプレビルの投与後に生じた皮膚障害の1例
小川 始主夏永瀬 浩太郎溝口 協子井上 卓也成澤 寛
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2017 年 79 巻 3 号 p. 269-272

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抄録

47 歳,女性。C 型慢性肝炎に対してダクラタスビル・アスナプレビル併用療法を開始した翌日より両手・両下腿に瘙痒を伴う紅斑が出現した。ステロイド外用を開始するも紅斑が拡大したため,発症 7 日目に当科を受診した。上肢と下腿に浸潤を触れる紅斑が多発し,一部は融合傾向を示していた。手掌には小水疱の集簇を伴っていた。手掌から皮膚生検を行ったところ,interface dermatitis の像を認めた。上記 2 剤いずれかの薬疹と診断し,薬剤を中止したうえで,ステロイドの内服を行ったところ,紅斑は退色傾向を示し,消退した。臨床像,経過,および病理所見から上記肝炎治療薬の薬疹と診断したが,薬剤投与から発症までの期間は1日と非常に短く,被疑薬に類似した薬剤の投与歴もなかったことから,非アレルギー性の機序による薬剤性皮膚障害の可能性を考えた。

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© 2017 日本皮膚科学会西部支部
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