西日本皮膚科
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症例
Interstitial Type Granuloma Annulare の 1 例
河原 紗穂中原 真希子里村 暁子中原 剛士内 博史古江 増隆桐生 美麿
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2018 年 80 巻 5 号 p. 442-445

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抄録

53 歳,女性。初診の 2 年前より両肘に皮疹が出現し,ステロイド外用を行っていた。その後,無症候性の紅色丘疹が腹部,四肢に拡大し,精査加療目的に当科に紹介され受診した。前腕,下腿後面の紅色丘疹から採取した病理組織所見では,真皮膠原線維はびまん性に軽度変性しており,真皮中層~下層にかけて膠原線維間に組織球,リンパ球を中心とした炎症細胞が浸潤していた。同部位にムチンの沈着があり,interstitial type の granuloma annulare と診断した。自験例は,環状肉芽腫の定型疹をとらず,基礎疾患も特になかったために診断に難渋したが,組織学的検討が診断に有用であった。

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© 2018 日本皮膚科学会西部支部
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