西日本皮膚科
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症例
Milk Line に生じた部位特異的母斑の1例
田代 綾香古賀 文二古賀 佳織今福 信一
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2019 年 81 巻 3 号 p. 184-186

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抄録

34 歳,女性。3 年前に左乳房下方の褐色斑に気付き,徐々に増大してきたため当科を受診した。左乳房下に径 7 mm の左右非対称で辺縁が不整な褐色斑があり,ダーモスコピー所見は,規則的な pigment network が一様にみられ,中心に白色調変化を伴っていた。病変中央部より部分生検を行った。病理組織学的には,左右対称性に延長する表皮稜の先端を中心に小型の色素細胞様細胞が胞巣を形成し,標本中央の一部に大型で細胞質が豊富な核異型を伴う腫瘍細胞もみられた。真皮にも少数であるが色素細胞様細胞がみられ,表皮内の腫瘍細胞に比べて小型であった。以上の所見より milk line に生じた部位特異的母斑と診断した。Milk line に生じる部位特異的母斑は,通常の後天性色素性母斑と同様に生物学的性質は良性であるが,組織学的には悪性黒色腫でみられる様な所見を示すことがあり十分に認知しておくべき概念と考えた。

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© 2019 日本皮膚科学会西部支部
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