西日本皮膚科
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症例
タテツツガムシ刺症の 1 例
安西 三郎
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2021 年 83 巻 2 号 p. 143-145

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抄録

22 歳,男性。シイタケ栽培の作業に従事した後より,下肢を主として強い瘙痒を伴う皮疹が出現した。患者が作業した現場にて黒布見取り法を施行したところ多数のタテツツガムシが確認され,瘙痒性皮疹の原因虫体と考えられた。九州では秋季に多くツツガムシ病が報告され,その媒介者としてタテツツガムシ,フトゲツツガムシが知られている。しかし虫刺症としてのタテツツガムシ刺症についてはあまり周知されておらず,秋季の虫刺症の原因の一つとして留意する必要があると思われた。

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© 2021 日本皮膚科学会西部支部
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