整形外科と災害外科
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後方要素非温存型頚椎棘突起縦割法の治療経験
樫原 稔
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2006 年 55 巻 3 号 p. 400-402

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抄録

後方要素非温存型頚椎棘突起縦割法の術後の頚椎アライメント変化と項部愁訴について報告する.【対象と方法】対象症例は31例で,頚椎前弯角は中間位側面像でのC2椎体下縁とC7椎体下縁のなす角度を術前後で比較した.項部愁訴は術前と調査時を比較し,術後の軸性疼痛(以下AP)は術前の項部愁訴とは違った疼痛などの症状とした.【結果】頚椎前弯角は術後増加2例,不変1例,減少28例で平均4.0°減少した.術後軸性疼痛は11例に生じ調査時1例のみ残った.術前項部愁訴なしは12例(AP2例)で全例調査時もなかった.術前項部愁訴ありは19例で調査時著明改善10例(AP1例),軽度改善5例(AP5例),不変3例(AP2例),悪化1例(AP1例)であった.【考察】術後軸性疼痛発生例は調査時に項部愁訴の改善が悪い傾向にあった.術後の前弯減少が4.0°で満足できる結果ではなく,今後後方要素温存型術式の検討も必要である.

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© 2006 西日本整形・災害外科学会
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