2008 年 57 巻 3 号 p. 447-449
関節リウマチのムチランスタイプを含む,高度に破壊された肘関節に対して,半拘束型人工関節のCoonrad-Morrey人工肘関節を3例に行った.3例ともに女性で長期のリウマチ罹病期間があり,リウマチ病勢のコントロールが困難な症例で,いずれの患者もTKAかTHAの下肢人工関節を経験していた.うち2例は関節内骨折を合併しており,いずれも高度の不安定性と疼痛が手術を行う要因となった.レントゲン上で関節の高度の破壊のために表面置換型のTEAは不適と判断して本機種を選択した.短期の臨床成績は良好で不安定性・疼痛ともに改善し生活動作も改善した.