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整形外科と災害外科
Vol. 58 (2009) No. 1 P 124-129

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http://doi.org/10.5035/nishiseisai.58.124


Gossypibomaとは布性異物遺残による医原性偽性腫瘍を意味し,その報告は腹腔内で最も多く四肢での報告は少ない.今回,大腿部に発生したgossypibomaの1例を報告する.症例は41歳,男性.25年前,左大腿骨骨幹部骨折を受傷し,他院にてプレート固定術を受け,その翌年抜釘術を施行された.10年程前より左大腿部腫瘤を自覚していたが,疼痛なく近医にて経過観察されていた.2か月前より疼痛を自覚し,画像診断にて悪性軟部腫瘍が疑われ当院紹介となった.初診時,腫脹が強く,大腿外側後面に3.5×4 cmの皮膚潰瘍と周囲の発赤を認めた.針生検ではdesmoid疑いの診断であったが,確定診断を得る目的で切開生検術を施行した.腫瘍性病変内に25年前の手術時のものと思われるガーゼを2~3枚認めた.病理では炎症性肉芽組織像を呈し,腫瘍細胞は認めず,gossypibomaと診断した.私たちが渉猟しえた範囲で下肢発生gossypibomaは10例の報告のみであった.

Copyright © 2009 西日本整形・災害外科学会

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