整形外科と災害外科
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小児大腿骨骨折に対するlocking plateによる治療経験
生田 拓也久賀 太矢渡 健一石川 純一郎田畑 知法
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2009 年 58 巻 1 号 p. 71-74

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抄録

小児大腿骨骨折にlocking plate(以下LP)を用いて内固定を行い良好な結果を得ているので報告した.症例は3例である.受傷時年齢は8歳,9歳,10歳で,男児1例,女児2例であった.全例,骨折部を展開整復しlag screw固定もしくはK-wireにての仮固定を行った後にLPを用いてMIPO (minimally invasive plate osteosynthesis) 法を併用して固定を行った.術後は免荷装具を作製し術後4週より部分荷重を開始した.全例順調に骨癒合が得られた.小児大腿骨骨折において手術を行う場合,髄内釘は骨端線を障害する可能性があるため用いられず,我々は創外固定による治療を以前に報告した.LPによる固定は創外固定と比べpin刺入部の管理などの処置が不要である点が利点であり,MIPO法を併用すれば創の問題も少なくて済み,有用な内固定材であると考えられた.

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© 2009 西日本整形・災害外科学会
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