整形外科と災害外科
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脊椎分離症における根症状の治療 円筒形レトラクターを使った顕微鏡下手術(TRM法)について
福田 泰子菅 尚義宮崎 昌利吉田 省二金出 政人三原 茂
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2009 年 58 巻 3 号 p. 346-350

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抄録

先端に強弯と,弱弯の切れ込みを持った径17mmの円筒形レトラクター(以下TR)を作製し,顕微鏡下に椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの片側進入後方除圧に使用してきた(TR法).この方法を使って根症状を伴った脊椎分離症に対して分離部除圧,神経根解放を行った.TRは先端の切れ込みが分離部を跨ぐようにセットし,顕微鏡下に除圧した.症例は10例11椎弓,うち8例に平均6.9 mmの辷りを伴っていた.手術時間は平均113分,出血量は平均8.3 mlであった.手術結果はJOA scoreで,術前が16点,術後3ヶ月で27.1点,6ヶ月で28.3点で調査し得た期間で全例に改善が見られた.手術創は18mm前後であった.

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© 2009 西日本整形・災害外科学会
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