58 巻 (2009) 3 号 p. 382-386
MRIが発達した今日でも骨腫瘍の診断において,単純X線は重要である.今回非特異的なX線像を呈した骨肉腫の症例を2例経験した.[症例1]59歳,女性.現病歴:3ヵ月前から左膝痛が出現し近医を受診した.骨腫瘍を疑われ当科紹介受診した.単純X線にて脛骨近位部に不整形の骨硬化をみとめたが,骨膜反応はみられなかった.切開生検を行ない,軟骨芽細胞型骨肉腫と診断した.[症例2]29歳,女性.現病歴:4ヵ月前から右膝痛出現し近医受診した.MRIにて悪性骨腫瘍を疑われ当科紹介受診した.単純X線にて大腿骨遠位内側に淡い骨膜反応様病変をみとめたが,明らかな骨破壊・形成像はなかった.切開生検にて骨肉腫と診断した.典型的なX線像を呈する骨肉腫は,単純X線にて診断が可能であるが,本症例のように,非典型的な像を呈する症例もあり,また臨床像も非定形で、その診断は慎重になされなければならない.