2009 年 58 巻 3 号 p. 522-527
【目的】足関節後方インピンジメント症候群に対する鏡視下手術は低侵襲で,良好な治療成績が報告されている.今回我々は三角骨障害による足関節後方インピンジメント症候群に対して鏡視下手術を施行したので報告する.【症例】三角骨障害による足関節後方インピンジメント症候群と診断された2例2足(症例1.26歳女性;看護師 症例2.15歳男性;高校野球選手)に対し鏡視下手術を行った.手術方法は傍アキレス腱内外側ポータルを作成し,アブレーダーバー・針子を用いて三角骨を切除した.術後固定は行わず術後2~3日で歩行開始,術後4~6週でスポーツ復帰可能となった.合併症も認めていない.【まとめ】三角骨障害による足関節後方インピンジメント症候群に対し鏡視下手術を施行することで早期復帰が可能となり短期ではあるが良好な成績を得ることができた.